道中(進め! Unterwegs)【和訳カタカナ付き】(ドイツ語版 В путь)東ドイツ軍歌

モインモイン! ご無沙汰しております。  1週間に1回投稿って言っとったやんかと思ったそこの視聴者様、すみません。いろいろあって時間が空いてしまいました。飽きてしまったわけではありません。 〈曲について〉  有名な東ドイツの行進曲ですが、原曲は1954年に作曲されたВ путьというソヴィエト連邦の曲で、1955年に放映された「マクシムペレペリツァ Максим Перепелица」という映画のために書かれました。なお作曲者のVasily Solovyov-Sedoiはこの曲により1959年にレーニン賞を受賞しています。ちなみに1958年にはショスタコーヴィチが同賞を受賞しました。  そんなこの曲ですが、他のソ連の曲と同じく(?)東ドイツに輸入され、ドイツ語に訳され歌われました。例によってソ連から東ドイツに輸入された曲あるあるで、曲の最後がロシア語になっています。ロシアゴムズカシイ。  なお、ドイツ語版のВ путьには他に、Ivan Rebroffによって歌われた「Kosaken müssen reiten(コサックは馬で行かねばならない)」(1970年)があります。余談ですが、この曲を作曲したときRebroffは西ドイツにいたようです。したがって、この曲は東と西双方のドイツで歌われた楽曲といえるでしょう。 〈訳について〉 全体的に、ロシア語の歌詞の内容を下敷きにしてドイツ語にしたという感じがします。 ・Unterwegs まあ「道中」とか「道の途中」とか「移動の途中」とかなんですが、情緒もへったくれもない訳で好きになれません。В путьをドイツ語訳して曲名を「Marsch!(進め!)」としている例もありますが、CDの曲名がこうなっているのでどうしようもありません。「兵士が歩むその道中」のように補って考えていただければいいのかなあ、というところです。 ・Marschkolonne 行軍縦隊と訳していますが、例えば2列で縦に並んで前進するような隊列が挙げられます。 ・zogen kämpfend durch die halbe Welt 「我らは世界の半分を戦い進んだ」ということですが、東ドイツの国家人民軍が世界の半分を進んだら完全に他国に侵攻しています。推測ですが、これはロシアの赤軍のことではないかと思われます。 ・erneut もう一度新しくするということですが、すなわちこれは再び戦い進むという行為を繰り返す、ということでしょう。 ・гляди ロシア語はほぼできませんので偉そうなことは何にも言えませんが、я[ヤー]はアクセントがない場合は発音が[イ]になります。しかし、この音源はどう聴いてもグリャーディーと発音しています。全体的にドイツ語訛りのロシア語のようです。 ・Есть почта полевая ロシア語はほぼでき(ry、ここは「送る手紙もここにある」と訳しています。ただ、これは「軍事郵便(という制度)もここにある」とも訳せるのではないかな、と思います。個人的には「自分が送る手紙もここにある」という表現の方が能動的で好きですが。

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